宇城市松橋町から国道218号を走り、国道445号に入って五家荘方面に2kmほど行くと「やまめ茶屋」の看板が立っている。周辺はすでにやまめの焼く匂いが漂っている。
趣のある暖簾をくぐり、とうとうと流れる津留川に掛けた店の橋を渡る。五家荘方角から流れ下る川の水は澄み切っていて空気まで美味しい。マイナスイオンとはこのことだ。
店の正面に、立派な白い髭を蓄えて仙人の風格さえ漂う人が、串刺しにしたやまめを炭火で焼いている。オーナーの赤星さんだ。この山の中に店を開いて19年になる。
やまめの塩焼き定食を待つ間、音を立てて流れる川、川沿いに作った屋外ウッドデッキ、その川の水を引いて作られたやまめの飼育場などに癒やされる。
やまめの塩焼き定食
サラダ、だご汁、煮しめ、漬物、そしてメインのやまめ甘露煮と塩焼きが大きなお盆に載ってくる。
絶妙の塩加減と炭火で焼いたやまめだけがが持つ「綺麗な旨味」と風味にかぶりつく。最高の贅沢だ。甘辛いやまめの甘露煮は尻尾から頭まで食べられるように煮込まれて、残すところはない。
突き出しの田舎料理とおふくろの味も堪能し、完食した。日曜日でもあり、正午には駐車場も席も埋まってしまった。
美里町は文字通り美しい村や名所が点在しているが、この町へ来たら是非とも寄りたい「やまめ茶屋」だった。